【アメリカの大学選び、どうしていますか?】
唐突に始まりましたが、皆さんは《アメリカ大学選び》は、どのように決めますか?
シニア(高校4年生)が始まる夏には、志望校も決め、アプリケーションやエッセイにも取り掛かる頃ですね。
大学選びは、もちろん受験者本人の希望と意思によるものでしよう。
ところが?!
当の本人が『どこの大学がいいのか?』『何より大学で何を学びたいのか?』わからない?
17歳くらいで、はっきりわかっている学生さんの方が少ない?のではないでしょうか。
(もちろんちゃんと決めてるしっかりさんもいることでしょう)
我が家も子供達にとっての大学選びは、たやすいものではありませんでした。(現在も)
各ご家庭によって、ずいぶん違うかもしれませんが、
つまり、《受験する本人の意思がはっきりしている》場合は、そこまで難しくないかもしれません。
我が家の場合は、以前もお話しました通り、
『まずもって、、大学に行きたいのか、、』
第一子の時は、そこからでした。
日本の教育では、幼稚園の頃から、
『大きくなったら何になりたい?』
質問に始まり、
小学校低学年時には、『将来の夢』的な作文を書き、
さらに大きくなってくると、もっと現実的な夢について考え、
大学では、『何を学び、どう社会に貢献するか?』
というようなコースで、立派な人が出来上がる!
そんなイメージがあります。
(個人的イメージです)
では、アメリカには?!
そーゆーの、あまり聞かないんですよね。
『自分はどういう人間か。どんな個性があるのか。』
というとのを大学のアプリケーションやら、提出するエッセイを書く段階になって、
改めて考える、、、。
それくらい、アメリカの教育は、日本のとは違う点も多いかもしれませんね。
そして受験する大学を選ぶ。
海外で育った子供達にとっては、人生の大きな分岐点になる事は、間違いないと思います。
特に、海外で育った日本人や日本人のハーフさんのお子さんには主に、
アメリカ文化どっぷりタイプと日本大好きタイプがあり、
我が家は後者の方で、
毎年夏休みに行く日本は、夢の国のように楽しく、
見た目100%日本人の我が家の子供達にとって、
アメリカで生まれ育っても、精神が『日本』なんだと思います。
そこで考えるのが、、!
アメリカの大学か?日本の大学か?
長男の時も考えました、日本の大学。
色々あって、日本の大学のA.O入試を受けようと思った時には、
SAT with essayを受けていない( SATだけではダメとのこと)
という理由で、I大学に願書さえも受け付けてもらえなかった経験談を以前お話ししましたね。
長男Rの同級生のA さんは、その日本のI大学に入学を決め、日本へ飛び立ったのが2年前。
そのA さんが!この度アメリカに戻ってきた!?ということをつい最近になって知りました。
日本の大学を辞めて、アメリカに帰って来た、、
そのAさんの事から、つくづく、《大学選びの難しさ》
を実感したお話をしてみたいと思います。
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【日本の大学に行ったA さんとお話しして】
A さんもアメリカで生まれ育った、日本が大好きな方。
我が家の長男Rと同じ学年なので、当時、必然的に大学受験についても、同じ時期に進行していたわけです。
以前にもお話ししたように、アメリカの大学受験は、長丁場。
アプリケーションを10月前後に出し始める(アーリーディシジョンは8月などから)頃から始まって、
結果がはっきりするのが、早くて年末年始、
遅いと、高校卒業する6月を過ぎても決まらないケースもあり、
日本の1月から1次試験、2次試験、3月合否!
などの日程とは《不安な夜》の数が違いすぎる!のは、なんとなくお判りになっていただけるかと思います。
Rは、なかなか大学が決まらないパターンだったので、
当時は、本当に不安な日々が続いていました。
そんな春のある時、A さんが
『アメリカの大学も多数合格をもらっていたけど、日本のI大学に行くことになった!』
とお聞きして、、、、
、、、実は、とーーーっても羨ましくて涙が出そうなくらいでした。(みっともなくてすみません、本心なのです)
我が家にとっても憧れの大学で、『行けたらいいね』と希望を持っていた大学への入学を決断したA さん、
希望の大学に行くことができてワクワクしている18歳の春と
こちらは希望の大学は諦めて、これからどうなるかわからない18歳の春。
『可哀想じゃない。本人も我が家も今までできることはしてきた。可哀想じゃない。』
そんな気持ちの時だったので、
『おめでとう!良かったね!』
といいながら、心の中で泣いていた、心の狭い私でした。
あの春から2年以上過ぎた2020年の夏、
偶然日本にいるはずのA さんとアメリカのとある所で偶然会ったのです。
我が家が希望していたアメリカの大学に全て合格しても、日本のI大学にに行ったA さんが、
、、
日本のI大学を辞めて
この夏アメリカに戻ってきたのです。
!!!???
とあるお店で偶然会って、ビックリしてお話をしたのがつい最近のこと。
『わ、お久しぶりですね!元気でしたか?』
とても大人なA さんは、明るく元気挨拶してくれました。
2年ぶりにお会いして、私も嬉しくて、少しお話しすると、
日本の大学は辞めて、アメリカの大学に行く事にしたのだそうです。
詳しいことは、特に聞きませんでしたが、A さんにとって大きな決断だったことは想像できます。
『お帰り!また、アメリカでお会いできるね!』
とその場を別れて、しみじみ考えました。
改めて、『日本の大学はどうだったかな?』と聞いてみたい思いでした。
多くのアメリカ生まれの日本人やハーフの子供たちが、
日本の大学へ進学すると、
『思っていた日本の大学と違った』
というような感想を聞きます。
私が経験したわけではないので、具体的にどう違うのか?はわかりませんが、
一つ言えるのが、
大学を選ぶ段階では、何一つ分からない!という事
当たり前といえば当たり前ですが、
国をまたいでの選択は、とても勇気がいる事でしょう。
ましてや、10代で色々な選択をし、何が正しいのか、
これで良かったのか?などとは、誰にもわからないですよね。
私の知り合いにこんな風に言う人もいます。
《大学なんて、行く価値がわかる社会人になってから行ったっていいんです。2、3年働いてから、自分でどうしても行きたい!と思っていく大学での学びは本物ですよ。》
と。
《他にも、ハーバード大学入って、特にやりたいことないから大学院行って、、特にやりたい仕事もなかったから、スーパーでバイトしようと思ったら高学歴過ぎて断られたので、今はずっと家にいます。》
という人も。
アメリカの大学に行っても、日本の大学に行っても、どこの大学に行っても!
その当人によっては、大きな意味があるし、
その当人によっては意味がない場合もある。
一度大学を決め、また違う大学に行き直す。
一見遠回りに見える決断も、大事な意味があるのかもしれませんね。
(でも学費も高いので、出来るだけ、、遠回り?でない方が、、いいかも、ですが、)
そんな大学選びを今からする皆さんが、実り多い大学生活が出来る、
そんな大学選びをできたらと、陰ながらお祈りしています。
希望の大学へ進学するも、アメリカで再出発を決断したA さんの夏、
志望校ではなかったけど、アメリカの大学で3年生としてこれからを迎える長男Rの夏も、
8月の中旬に差し掛かり、
コロナ渦の中の新しい学校のあり方が模索され、始まろうとしています。