【アメリカ大学リトルアイビーBates大学に(ほぼ)フルスカラシップで入学を果たしたAさんのお母さんにインタビューしました】
アメリカのリトルアイビーと言われる私立大学のBates大学に、娘のお友達が見事入学されました。
『アメリカの私立大学はとても高いけど、大学によっては沢山奨学金が出る?!から、ぜひあきらめないで!』
などと、私もよく先輩お母さんから言われたものでしたが、
『本当かな?どうやって?』
と、にわかに信じがたい、、そんな方も多いのでは?
今回は、実際に《アメリカ私立大学にめでたく入学》されたお子さんを持つお母さんにインタビューしてみましたので、その時の事をお話ししてみたいと思います。
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【Bates大学入学した Aさんのお母さんにいろいろと聞いてみました】
《アメリカ私立大学の(ほぼ)フルスカラシップ後の学費ってどれくらいかかるの?》
いきなりですが、、
☆学費、寮費、全てこみで、年間8万ドル!
⇒が、実質年間6000ドル!
とのことでした。
(大体の額であり、各自の費用は異なります)
アメリカの私立大学のファイナンシャルエイドにおいては、大きくふたつあり、
1.FAFSA
→公的奨学金と学生ローンなどの補助を受けられる
CSS profile
→College Boardの主催するもので、私立大学によっては申請を必要とする。
2.大学によるGrant(奨学金)
返済不要な奨学金で、その学生の資質や経済的状況により額が異なる。
という事で、まずは10月1日から始まる
FAFSAとCSS profileに申請をするところから始まります。
申請の必要のあるものは、とにかく早くする事がとても重要になってくるとか。
その大切さは、この後のお話にも続いてきます。
《SATはやっぱり高得点が有利?》
Aさんの場合は、、!?
SATは全く受けていません!
なので、SATスコアは提出していません。
これは、我が家の娘Mの場合もそうだったのですが、
パンデミックの状況だった2020〜2021年はまともにSATテストが実施されなかったのは以前のブログでもお話ししたかと。
Aさんの場合、戦略的に
《SATスコアの提出不要の大学》を選んだ!
との事でした。
それは、 Aさんの学校(少人数制の私立高校)の大学カウンセラーさんとの話し合いで決めたご方針だとか。
大学進学のカウンセラーさんの存在は大きく、 Aさんの大学進学に数々のアドバイスをくれたとの事でした。
(お母さん曰く、そのカウンセラーさんは『神』だそうです。)
ちなみに、、
Aさんは、SAT対策講座(全8回)を受けた感想として、正直あまり役に立ったとは思えないとの事。
他の子で、『講座を受けて高得点を出せた』という意見もあるので、個々のケースによるかもしれませんね。
《Early Decision(アーリーディシジョン)で受験したのはなぜ?》
こちらの判断も、『神』カウンセラーさんのアドバイスが大きかったとの事。
☆学生(その子)にあった大学選び
☆大学側の望む学生を熟知
☆EDで受けるとよい大学
などを考慮して、第一志望の大学をEDで申請する事がとても重要なポイントになってくる。
1.第一志望の私立大学をEDで受験
必ず申請日の初日にアプリケーションを提出
2.第二志望の私立大学をEDで受験
大学への申請は、第一志望の結果を聞いてからでも間に合う大学を選択。
EDの仕組みとして、『併願』は出来ないので、時期をずらすことによって確実に合格校を定められる。しかし、第一志望の大学に決まったため、第二志望の大学には申請せずに済みました。
3.滑り止め大学をEarly Action(アーリーアクション)で受験
EAのある大学で、早めの合格をもらっておくことで、余裕を持って取り組める。
このような戦略的受験をすることはとても重要で、全て早め早めが大切!との事でした。
次に、受験の流れをきいてみました。
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【Bates大学合格への受験の流れは?】
☆高校11年生(ジュニアの秋)→10月初旬
親向けの大学進学ミーティング
→高校の大学進学カウンセラーと某大学のアドミッション課のアドバイザーとのミーティングが行われました。(その様子は後ほど)
☆高校11年生→11月初旬
学校のカウンセラーとファイナンシャルアドバイザーとの全体ミーティング
《アメリカあるある?アドバイス》
1.『夫婦仲が悪い方は、すぐに離婚してください。収入の少ない親を通して大学のアプライをしましょう。スカラシップが多く出ますので。』
?????
冗談みたいな真面目なお話しのようです。
2.そしてもう一つのアドバイス。
『FAFSAもCSSも早く申し込むように。FUNDの限度額があって、早い方が有利なので。』
との事でした。
3.大学見学のすすめ
本来なら実際に大学に行って、大学の中を見て回るチャンス。(サンクスギビング、冬休み、2月休み、春休み、夏休み)
それがこのパンデミック下では、大学見学もできない時期が未だ続いています。
そこで行ったのが、オンライン大学VISIT。
本来の大学見学と同じように、大切なのはまず!
Registration(登録)して大学に名前を残す事!
え?そんな事、と私も昔は思いました。
けれど、『大学に名前を残す』『学生本人が問い合わせる』ことがとても重要で、大学側としては《大きな判断材料》として捉えているようです。
『オンライン大学見学しかできないからこそ、まめに本人が質問したり、アドミッション課の人と連絡を取ってたみたい。』
とお母さんもこの重要性をお話ししていました。
☆高校11年生から12年生
エッセイやアプリケーションなどの準備から推薦状(2人の先生から)、自己アピールのビデオ取りなど、
様々な準備をAさん本人が神カウンセラーさんと連絡を取りながら行ったようで、
お母さんとしては、具体的にわからない事が多いとか?!
ここでも【大学受験は本人次第】というのが実感できますね。
☆高校12年生秋
9月1日 大学へ提出するエッセイを書く
10月1日 FAFSAやCSSの申請
11月3日 第一志望大学へのアプリケーショ ンを提出
11月下旬 Acceptanceの通知がEメールにて届く
12月初旬 Aceptance Letterが届く
12月中旬 Financial PackageがEメールにて 届く
1月初旬 Financial Letterが郵送で届く
1月下旬〜2月初旬
大学入学の決定をするDepositを支払う
という流れとの事でした。
そこで疑問?!
実質負担額は、、いつわかるの?という事。
『私立大学をアーリーディシジョンで受験する場合、年間8万ドルかかる大学費用を全額払うつもりで受験する』
という話を聞いたことはありませんか?
それは真実で、合格して、ファイナンシャルパッケージが送られてくるまでは、自己負担額はわからないのです!
いざとなったら家の売却も!?と考えるくらいの覚悟が必要なのかと、本当に考えさせられますね。
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【Bates大学入学の決め手は?】
前述の通り、覚悟が必要なアメリカ私立大学受験。
それでも振り返ってみると、神カウンセラーさんの経験値はものすごいものだとお母さん。
『神カウンセラーさんは、【どこの大学がどんな学生にどれくらい出すか?】を熟知していて、そのために学生さんとの個別カウンセリングを何度もするみたい。』
つまり?!神カウンセラーさんは、学生と大学のマッチングのように、両者の希望を熟知する事で、入学の可能性も上がり、奨学金を受けやすくなるのかもしれませんね。
もう一点、大学側のニーズを組む事として、
《多様な人種の学生さんが欲しい》という事もあるかもしれないそうです。
つまり、色々な国からの学生さんが欲しい場合、その大学と学生さんのニーズが合えば、合格する確率も上がると、、。
その辺のニーズは、普通の家庭ではなかなかわからない。
そこで?!神カウンセラーさんの知識とアドバイスが大きく影響するのでしょうね。
一番初めに、ジュニア(11年生秋)の親向けの大学進学説明会で、グループディスカッションがあったとお話ししましたね。
コンセプトは、、
『大学側がどんな学生が欲しいか?』
を考える、というもの。
親が、アドミッション課(大学側)の立場に立って考え、話し合うグループディスカッションでした。
☆Aくん→成績優秀、SAT高スコア、スポーツも優秀、ボランティア活動も豊富
Bくん→SAT高スコア、GPAは普通
Cくん→SATよくない、GPAもよくないけどスポーツで優秀
Dくん→GPAは良くなかったが上がってきている、特化した才能がある
『さて、誰が合格するか?を話し合いましょう』
というもの。
どのグループの親御さんも結論は一致して、
『そりゃ、Aくんでしょう。』
と発表。
正解は?!
→→→→→→→→ Dくん!
なのだそうです!
アドミッション課の方曰く、
『Aくんみたいな学生はたくさんいる。でも、大学が探しているのは《Dくんみたいな子》なんです。』
その話し合いに参加していた私の友人(Aさんのお母さん)は、
『Dくんだと思うな、、、。』と密かに思ったとか。
というのも、お子さんのAさんは、なかなか大学について考えるのがゆっくりペースで、
成績を決める大事な時期に、大学受験には不利な点をとってしまったとか。
(我が家もそうでしたのでよくわかります、、)
ある教科の成績にA.B.C.D.FのFをもらったそうです。
普通だったら、大事な時期に『F』をつけた先生を恨んだり(あ、それ私です。)、悲しくなってしまうところ!?
けれども、Aさんはそこから火がついて猛勉強し、見事な高成績になったとか。(凄い!)
そして、Aさんは、本人の頑張った結果を持って、その時『F』をつけた先生にRecomendation Letter(推薦状)を書いてもらえるようお願いしたそうです。
たとえ厳しいスコアをつけたとしても、とても尊敬できる先生で、Aさんはそこから真剣に全てに取り組むことができたと、
『その時『F』をつけた先生にとても感謝してるの。』とお母さん。
大事な局面でも最後まで子供を見守った友人は、本当に凄く強いお母さんですよね!
そして!見事Bates大学に合格!
フタを開けてみたら、(ほぼ)フルスカラシップをもらったということです。
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【最後に】
私の大切な友人ご家族の【アメリカ私立大学入学のインタビュー】を通して、私もいろいろな事を学ぶことができました。
今回のポイントは、
☆神カウンセラーさんという強い味方がいた!
という事。
以前のブログで『C2』という学習塾のお話でも触れましたが、
☆プロのアドバイザーがいる
ということは、
大学選びから、成績の維持、何より受験者本人へのアドバイスが、その後の人生に大きく影響するように思いました。
多くのアメリカ人の家庭では、年間数万ドル払って、『プロの大学アドバイザー』に全て相談してる、と聞いたことがあります。
今回のAさんは、少人数制の私立高校で、神カウンセラーさんに出会えた事で、本当に素晴らしい結果を得られた。
もちろん本人の努力が1番の要因ですが、
パブリックでなく、その私立高校(学校)を選んだ時点で、お母さんは、大きな投資をしたとも言えるかもしれませんね。
私の知っていることや経験したことは、《アメリカ大学受験》のほんの一部のことであり、
千差万別、十人十色、
全米に沢山の《大学受験ストーリー》はあるのでしょうね。
そんな小さな情報かもしれませんが、沢山の人のお話しを聞いたり、得た情報をシェアする事で、
誰かの力になれたら、とても嬉しく思います。
これからアメリカ大学受験をする子を持つ親御さんにも、素敵な合格ストーリーが待っていると信じています。
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