【アメリカ大学の前にプロム】
2018年6月 高校生活もあとわずか、という初夏のある日、息子Rは 初めてのタキシードに身を包んでプロムに行きました。
プロムには11年生のジュニアプロムと12年生のシニアプロムがあって、Rが11年生の時に、『誰か誘って参加しなくていいの?』と聞くと、『いいよ、お金高いし』と全く興味がない様子でした。
今年は最後のプロム、、今年もいかないのかな?と思いつつ聞いてみると、『誰か誘ってみようかな』とRも最後にプロムに参加することに決めました。
参加費用は女子のぶんも男子が負担し、250ドルくらいはかかります。前もってチケットを買い、準備オーケー。
さて次はタキシード。いくつかのお店を探し、結局地元のレンタルタキシードのお店を訪ねました。
そこには、長年この仕事をしてますー!という感じのおじさんと アルバイトのお姉さんのいるお店で、エレファントトランク( Mt.Kisco) といいます。
そこは、タキシードのプロが、一人一人の採寸を丁寧にし、身体に合ったサイズのものを用意。色やデザイン、襟やボタンを選び、シャツ、タイ、チーフの色も好きなものを選びます。
男子が女子のドレスの色に合わせて、タイやチーフを選ぶことが多いようです。
何しろ 初めてのタキシード!ということで、本人も少し緊張気味?というか、私がちょっとワクワクしてしまいました。
日本にはない習慣ですが、欧米では、一つの社交デビューとして大切な経験のようです。
こうしてアメリカで生まれ育って、日本人でもアメリカ人でもあるRにとっても、とてもいい経験と思います。
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さて、採寸のために訪れたタキシード屋さんで、6〜7人のおじさんのグループが先客としていました。
おじさんたちは、明らかにワクワクしている様子で、時折私の方を見て、《いいでしょ!楽しみだなぁ〜》と言わんばかりにニコニコ顔で同意を求めてるかの表情。
たくさんのおじさんたちは届いているタキシードを1人ずつ確認して受け取り、ガヤガヤとおしゃべりしながら 階段を降りて行きました。
一団が去ると タキシード屋さんが私にお話してくれました。
『今の皆さんは、ハンディがあって、支援施設で過ごしてるんです。一年間 費用を積み立てて、年に一度パーティーをするんですよ。その日は、家族を呼んで、タキシードを着てダンスをしたりしてね。毎年 とても楽しみにしてるんだよ。』
そうだったのか、、。あの子供のような笑顔のおじさんは、このタキシードですごく幸せになるんだなぁ。
うちの息子の採寸も終わり、受け取りはいついつで、、などの手順などのレクチャーを聞き、タキシード屋さんを後にしました。
後日 タキシードをピックアップし、次の日のプロムの準備をしました。
当日の朝、お花屋さんでコサージュを買って、高校の近くのガーデンで写真を撮るために、ペアの女の子と待ち合わせ。
とても大きな子の七五三?状態で、親や友達が写真をひとしきり撮り終えると、高校を専用バスで出発し、パーティ会場へ行きました。
アメリカの初夏は、夕方でもまだ青空が広がっていて、17歳、18歳の1番キラキラしている高校生たちを照らすように、日差しもキラキラしておりました。