アメリカ大学には日本語学習は役立つの?

【アメリカ大学進学には日本語学習は役立つのか?】

海外に住んでいる日本人にとっては《英語の学習》と《日本語の学習》のバランスをどうするか?

というのは、なかなか結論が出ないテーマかと思われます。

前回 の《アメリカ大学本当の勝者は?》の回で、我が家がとってきたスタンス《日本語重視の教育》が間違ってたのではないか?

と思ってしまうような出来事があったことをお話ししました。( 愚痴っぽくてすみませんでした、、)

そこで、今回はその、

《アメリカ大学進学には日本語学習は役立つのか?》

という視点でお話ししてみたいと思います。

( アメリカNY郊外での環境による体験談などを基にしたものとなります。)



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【海外でも日本語学習をしていてよかった事】

1.APテスト( アドバンスト.プレイスメント.テスト)やSAT 科目テストに有効

アメリカ大学受験の申請書に《外国語の成績の証明》として記載することもできます。

大学のアプリケーションには、《受験者が高校卒業まで何を学んできたか?》を示し、アピールすることが大切で、その一つとして《日本語が大学レベル以上である》と言うことができます。

実際には日本人であっても、漢字の読み書きや文章理解力などは、長きに渡る勉強の積み重ねが大切であり、

APテストやSAT科目テストでは、CDやオンライン上での『日本語の文章の聞き取り』から答える設問中心で、

APテストの最終問題では、           『論文を日本語で書く』という、どう考えても外国の方にはハードルが高い?!ものだったとか!               (具体的な内容は、門外不出の規定になっています!)

日本人であっても、海外で生まれ育っていると、勉強しいで合格をもらうのは なかなか難しいようです。

2.補習授業校などにおける生徒会活動をアピールできる

アメリカの現地校では ちょっと勇気がいる『生徒会活動』も日本語補習校では力を発揮できる!という生徒も多くいますね。

大学進学において、大学側が重視する《リーダシップ性》を示すものとして、アプリケーションに書くことができるようです。

日本の大学進学では、やはり《学力重視》というか《入試一発勝負》という取り組みになると思いますが、

アメリカの大学受験は《学力はもちろん、他には何をしてきたか?》

が問われる?!と言っても過言ではないでしょう。

3.日本の大学受験も視野に入れている

アメリカで生まれ育ったとしても 日本の大学に進学するお子さんもいますよね。

その子が大きくなった時、選択肢の一つとして《日本語があるレベル以上である》《日本の大学進学も可能》であることは、とても有効かと思われます。

日本語の学習には、積み重ねが大切なのはいうまでもありません。

中には、高校生になってから、

『どうして日本語の勉強をさせてこなかったのか?』

と両親に、日本語の勉強に取り組んでこなかったご家庭のお子さんがいっていたとか、、。

もちろん、思い立って 大人になってから勉強したって遅くはない!とも言えますが、小さい時からの日本語学習は、親の大きなサポートが無いとかなり難しいのが現状です。

ですので、そのご家庭とその子の興味によって、《日本語学習の取り組み》は、大きく変わってくると思われます。



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【海外だからこそ英語重視にしてよかった事】

1.英語の学習、習得に集中できる事

アメリカの大学進学において、何は無くとも問われるのは、アメリカにおける国語力、つまり英語力なのはいうまでもありません。

『アメリカにいるから、英語環境だから 英語が出来るようになる』

という訳ではなく、日本人でもアメリカ人であっても?!国語力、つまり英語力が様々で、

英語の読み書き、文章理解力、文章表現力が大学入試では問われる訳です。

英語が第一言語の国の生徒と第二言語の生徒とでは、小学校高学年くらいからボキャブラリーの数に大きな差が出てくる事が多いですが、

その点でも、《英語重視の勉強をする》、《英語の本を沢山読み込む》ことは、大学受験時に大きく影響すると思います。

また、《2つの言語を同時に学ぶ弊害》がある場合もあります。

特に幼少時の多言語学習が言葉の遅れになるケースもよく聞かれます。

いずれにしても、その子の特性にもよるかと思われます。

2.英語環境に身を置く大切さ

どの言語そうですが、《言語》そのもだけでなく、《人との関わりや文化を学ぶ》事が 何より重要なようです。

☆ 『アメリカ人やアメリカの友達と関わる』事は、些細なことのようで、その国や人を認める大切な意思表示ですよね。

やはり日本人だけで固まってしまうのは、その国の人によっては疎外感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

その積み重ねが、大学受験時にも現れますし、その後の人生の人脈作りや仕事にも影響する?かもしれません。

☆ボランティア活動やボーイスカウト活動をする

これらの活動は、アメリカ社会で とても重要視されます。

《大学のアプリケーションに『ボランティア1200時間費やした』とアプリケーションに書いて( 実際に行って)ハーバード大学に行った!》

《歴代大統領の多くは ボーイスカウトで最高の称号のイーグル( 地元に貢献したリーダーに与えられるとか?)をもってる?!》

など、日本では考えられないような話も耳にした事もあります。

どこまでその国の文化に馴染むか?は言葉だけの問題では無いと思われます。

3.アメリカの大学入試に大切なスポーツ( 高校の選抜選手になる!)などに集中

《何かのトップになること》は、大学受験時に重要視されます。

中でも高校の部活の選抜選手になるという事は、長きにわたり《平日の練習、土日の試合に多大な時間と努力を費やしてきた》証!と言えるでしょう。

高校の選抜選手でいるには、ある程度の成績も常に満たしていなければならいようです。(成績が落ちると部活を続けられない?!とか)

加えて、高校生ともなると、課題に試験、プロジェクトに沢山の提出物があり、土日にやらなければならない、、。

なので、通常行われる日本語補習授業校との両立は難しく、特にスポーツをしている生徒にとっては《どちらもベストを尽くす》というのは至難の業のようです。

特にアイビーリーグなどを目指す生徒にとっては、『土曜日の補習校になど行っている場合では無い!忙しすぎ!』

と補習校を辞める決断をされるご家庭もお見かけします。



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【まとめ】

それでは、《日本語の学習はアメリカ大学進学に役立つのか?》

結論から言うと、私は役立つと思います。

ただ、取り組み方が人それぞれであって、我が家のように《夏は2ヶ月日本に行って、土曜日は補習校に通う》という形もあれば、

友人のように、《英語中心の生活に集中して、特に日本語の勉強はしない》ご家庭もあるわけです。

我が家についていえば、子供達は日本語の小説が好きで、日本語の文化を大切にし、アメリカの文化も大切にしている、という様子です。

どちらかというと日本人であることの方が強く、日本語の文章の方が『面白い』といっておりますが、

英語での取り組みも彼らなりにベストを尽くしていると思います。

先日、私が《私のやってきた日本語を大切にする姿勢は間違ってたのか、、》と落ち込んでおりますと、

アメリカ人の友人が教えてくれました。

《二世にとって親の母国語や文化を知っている事は、大人になってからの大きな支えになると思うよ》と。

なんだか涙が出そうなくらい嬉しかったです。

どのやり方が正しいか?はわからないですが、どんな勉強も必ずその子のために役に立つと信じて、頑張っていきたいと思いました。